ダイブマスター資格は、数ある資格の中でも簡単に取れ、
就職に直結している資格である。
課題を難なくクリアすれば、2週間ほどで誰でも取れる資格である。
しかし、ダイブマスター資格を取得したからといって、
すぐに仕事にありつけるかというと、必ずしもそうではない。
ダイブマスターにも適正があるのである。
ダイブマスターの主な仕事は、水中でのガイド、インストラクターの助手、である。
しかし実際は、雑用がほとんどである。
水中でのガイドといっても、潜水時間は1ダイブにつき30-50分。
それ以外の時間は、インストラクターの助手というの名の、器材の用意、
お手伝い、清掃等である。
ぐうたらな人には務まらない。
また、客商売であるから、人柄がかなり重要である。
私のダイブマスター講習中、採用はほぼ決まっていたという。
「学科」で手こずっていたので、オーナーインストラクターに、
「早くせい。仕事があるんだから。」と、けしかけられたのを覚えている。
英語たどたどしい、身体ちっちゃい、
私が、そんな簡単に採用されるなんて思ってもみなかった。
ダイブインストラクターになってしばらくして、
私がなぜ採用されたのか、わかるようになった。
自分の助手としての、理想のダイブマスター像ができあがってくるのである。
一緒に働きにくい人はダメである。知識がない人もダメである。
服装やしゃべり方も重要である。
やはり、よく気がつき、てきぱきと動く人がいい。
私がオーナーインストラクターに気に入られたのは、
まじめで勤勉、体力(見かけによらず)、態度、
という私の人柄のせいであろう。
私がダイブインストラクターとして働き始めて3年近くなるが、
ダイブマスター講習後、採用に至った人は2人だけである。
採用後、1ヵ月しないうちに解雇されたダイブマスター、
インストラクターは少なくとも4人いた。
解雇理由は様々であるが、ダイビングスキルの不足が原因で解雇された人はいない。
やはり、仕事に対する姿勢、接客態度が、問題となるのである。
ダイブインストラクターでも、長続きしているのは、
私と独仏人パトリックのみである。
パトリックは今年8月でまる2年。こんなに長続きするのは、
この島では異例であるが、オーナーとの相性はともかく、
ラロトンガを愛してしまった結果、離れられなくなったのであろう。
特に私。
つづく