「12月~3月は、サイクロンシーズンなんだよ~。」と、ローカルは言う。
ちょっと大雨が続くと、「サイクロンだ~」、ちょっと風が強いと、「サイクロン
だ~」。
台風が1年に何度も来る日本出身の私には、ローカルの言う「サイクロン」
は、はっきり言って、ナッシング。
実際、1年以上ダイブセンターで働いているが、天候によるダイビングのキャ
ンセルは今までたったの2-3回だけだ。
2年ぶりに、クック諸島ラロトンガがサイクロンの影響を受けた。
その名も、サイクロン「ヘタ」。
ニウエで猛威を奮ったサイクロン「ヘタ」、ニウエでは死者も出たようだ。
クック諸島ラロトンガも、サイクロン「ヘタ」の影響で、島の北西部に津波が発
生した。
空港そばの防潮堤が壊れ、道路は水浸し、サンゴとコンクリートのかけらが
そこら中に散乱し、当然のごとく、通行止め。
島の西側のビーチ沿いのアコモデーションの宿泊客は、非難を余儀なくされ
た。
港に停泊していた魚船が、波止場のコンクリートに打ち付けられ、その箇所
は崩れ落ち、船も大きな被害を受けた。
ローカルにも観光客にも人気の美しい、ブラックロックビーチは、ビーチ前の
林が全て波にかっさらわれて、丸裸なビーチとなってしまった。
しかしながら、こんな日にも、私たちは、島の裏側、南東で普通にダイビング
をしていた。サイクロンの存在をちっとも感じさせない、べた凪の海。透明度
こそ落ちるが、それでもダイビングには十分なコンディション。
1周たった32?のラロトンガ島の、ウソのような本当の話。
この日、仕事を終えて、早速、サイクロンの被害を見に行った。空港そばの通
行止めのはずの道路には、多数のバイクと車、そして、凄い人数の人、人、人。
観光客もローカルも入り混じり、ただただ荒れ狂う海を眺めているのだった。
カメラやビールを持参し、サイクロンを肴にちょっとした交流会のようだった。
翌日、サイクロンの被害が新聞とローカルニュースで報じられたが、悲愴感は
全くなし。サイクロンさえ笑のネタにする、ローカルのしたたかさと、のん気さを
改めて実感した。