巨大なジャイアントクラムと、それを囲むようにして仲良く並んでいる6個の
中型クラムが、ダイバー達を楽しませている人気のポイント、「ピナクルズ」。
実は、このジャイアントクラムは2代目で、あるダイビングオペレーションが
オーストラリアから輸入し、アイツタキにて養殖したものです。
ピナクルズは、例え大物が現れてくれなくても、ジャイアントクラムは逃げないので、
ガイドにとってもありがたいポイントです。
今回は、初代ジャイアントクラムに関するエピソードです。
ある日、いつものように、「みごとに育ったジャイアントクラムが見ものです。」
と、ブリーフィングし、ピナクルズへ。
しかし、「みごとに育ったジャイアントクラム」は、
真っ白で空っぽの抜け殻になっていました。
一瞬、水中で迷ったかと思いました。
まさか死んでしまうなんて、思いもよらなかったのです。
ショップへ帰って報告すると、みんなショックを受けていました。
そしてしばらくしてなぜか、貝殻も無くなってしまったのです。
その後、様々な噂が飛び交いました。
「心無いダイバーが触り過ぎて死んでしまった。」
「非常識なダイビングオペレーションが、店の装飾のために採取したんだ。」
「ローカルが食べてしまったにちがいない。」
「カナ、あなたが発見してから、いなくなったの。まさか、あなたじゃないでしょう
ね?!」
なんと、最終目撃者の私が疑われる羽目に!!! そんなもの、
捕るわけないでしょう。何のために?しかも、水深23mよ・・・。
しかし間も無く、前述の通り、同じ場所に2代目ジャイアントクラムが
設置されました。
2代目を購入したオペレーションは、初代ジャイアントクラムが誰かに
盗まれた(だから、私じゃないってば。)と思い込んでいるらしく、
なんと、「××の所有物」というタグを2代目に付けているのです。
飼い犬じゃあるまいし、生きている海中生物を所有するっていうのもおかしな
話ですが、どうやら本気らしいです。
2代目は、初代以上に健康的に育っているようで、よく動くので
(もちろん、移動するわけではありません)、見ていて飽きません。
また、ジャイアントクラムの貝殻に、赤ちゃんクラムがくっついていて、
なかなかフォトジェニック。
あ、例のタグは、波に流されてしまったようです。もうありません。
そしてピナクルズは、再び人気スポットに戻ったのでした。